最近では居酒屋チェーンが非常に多くなっています。
チェーンではない、個人経営の居酒屋を見つけることのほうが難しくなってきている感があります。
これはある意味で仕方のないことでしょう。
街中の小売店というか雑貨店のようなお店が次々と消えてコンビニに様変わりしているのと似たような理由があります。
つまり、個人経営で店舗を運営するよりも、フランチャイズとして行ったほうが生き残れる道が多いということだとグルメ通の三好祐司さんは言います。
三好祐司さんは自身のPinterestで全国各地のグルメ情報を集めています、よかったら一度覗いてみてください!
三好祐司さんが考えるフランチャイズの強み
仕入れルートが強力で安定している
これにはいくつかの理由が考えられます。
仕入れルートが強力で安定しているということもあるでしょう。
個人経営では、どうしても仕入れのルートには変化が少なくなります。
それが利点である場合ももちろんあるのですが、価格の高止まりやメニューの固定化につながる場合も考えられます。
場合によっては、それまでの取引先が何らかの理由で途絶えてしまうこともあるかもしれず、そういう場合は即座に途方に暮れてしまうということも起こるかもしれません。
これがフランチャイズだと、仕入れルートは複数の相手先との間で競合させて行うということがごく当たり前のように行われます。
複数の店舗での需要をまとめて発注できるのですから、スケールメリットを活かすこともできます。
価格や品質の面で競争が行われ、良いものが安く供給される
つまり、価格や品質の面で競争が行われますから、競争がない、いわばぬるま湯の相手先に比べるとより良いものが安く供給されることが期待できます。
一つの店舗だけでは仕入れ量も限られているでしょうから価格交渉力に限界がありますが、その力関係が逆転するわけです。
また、複数の会社を競争させている以上、取引先に万が一のことがあってもたいした痛手にはなりません。
これが顧客にとってメリットであることは言うまでもありません。
このような価格と品質面のメリットのほかに、イメージ的なメリットも否定はできないでしょう。
個人経営のお店とは知名度に明らかな差がある
フランチャイズというのは広く、また多くの人にその名前が知られています。
個人経営のお店とは知名度に明らかな差があります。
普通、人はただ知っているというだけでそれに対して安心感を感じるものですし、逆に知らないものはそれだけで不安を覚えます。
店舗名を聞いて、ああ、あのお店かと思ってもらえるだけで大きく有利だということです。
店長とか料理人が誰かということはほとんど気にされない
もちろん、これはどんな場合でも、どんな顧客に対してでもメリットだというわけではありません。
フランチャイズの場合は、フランチャイズの名前として知っていることがほとんどでしょう。
つまり、実際の店長とか料理人が誰かということはほとんど気にされないわけです。
フランチャイズの店舗名ではなく、店長個人、料理人個人に思い入れがあるようなケースももちろんあり、その場合は個人経営の居酒屋が有利な点もあります。
ですが、全体としてみればそのようなケースは限られていることでしょう。
いくら名人級の店長、料理人でも、個人的なつながりを持てるような顧客にはどうしても限界があります。
その他大勢の店長、料理人の立場に甘んじざるを得ないのであれば、個人的なつながりよりもフランチャイズのメリットを活かすほうが有利であり、現実問題として世の中の大多数の店長、料理人はその他大勢の立場にあることは否定できませんから、フランチャイズが増えるのはむしろ当然のことと言えるのです。
店舗のしつらえやメニュー構成、価格設定などが複数の店舗で同じレベルにある
これと似たようなことですが、店舗のしつらえとか、メニュー構成、価格設定などというものが基本的に複数の店舗で同じレベルにあるということもある意味でメリットでしょう。
つまり、ある一つの店舗に行ったことがあれば、同じ居酒屋チェーンの別の店舗に行っても同じような店づくりで、メニューも見たことがあるものであり、価格帯も同じようなものになっているはずです。
これも大きな安心感につながります。
先ほども書いたとおり、どんな人でも知らないものには不安感を覚えます。
今まで行ったことのないお店に行くのは勇気がいるのです。
しかし、チェーン店であれば、たとえそのお店に行ったことがなくても別のお店に行ったことがあれば不安感は相当に少なくなります。
これは集客の上で非常に有利であることは間違いありません。
ですが、居酒屋チェーンは個人経営と比べてメリットばかりかというと決してそんなことはありません。
三好祐司が考えるフランチャイズの最大のデメリット
最大のデメリットは加盟料でしょう。
フランチャイズは無料で加盟させてくれるわけでは決してありません。
フランチャイズによって違いもありますが、売上げの数十パーセント程度もの加盟料、ロイヤルティを支払わなければならないのが普通です。
つまり、チェーンに参加することは集客面、顧客満足面で大きなメリットがあるものの、当然ながらそのメリットを得る対価を支払う必要があるということになります。
まとめ
また、どの店舗に行っても同じような店がまえ、メニュー、価格帯というのは逆に無個性につながります。
このような点を鑑み、やはり個人経営のほうがメリットがあると考える経営者がいても何ら不思議ではありません。